恵望子が伝授!斎場のしおりBLOG

2017年09月22日

そこで朝までいることは一応できるけど

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現代の日本の葬式では自宅は手狭だったり手間がかかるなどの理由で行わず、斎場は葬儀業者の会場利用となってる場合が大半を占めています。そこで通夜と告別式を行うことになります。その葬儀業者の会場の大半では儀式を行う部屋と控室があり、儀式を行うまでは控室で待機することとなります。

この葬儀業者の会場ではご遺族の一部が遠方から来ることを想定して、一晩を過ごせるための寝具やシャワー室などを用意している場合があります。また一部の業者の会場では顧客確保のために、まるでホテルのような豪華設備とサービスでおもてなししている場合もあります。

さて通夜という儀式は確かに文字が書いている通りに一晩を故人の遺体と一緒に過ごすことを指しています。その一晩を過ごしている最中に線香に火をつけてそれが絶えないようにすることが慣習だとされてきました。しかしこの慣習は過去のものになってしまいました。

この慣習を過去にした理由は消防法による規制強化となります。これにより火による線香は夜間時間帯は使用不能となり、電気で点灯する線香へ余儀なくされています。これのために従来の慣習に変化が生じることになり、線香のために一晩過ごす理由がなくなりました。

遠方からの人のこともあるので一応一晩そこで過ごすこと自体は禁止していませんが、葬儀業者の多くは自宅が近い場合は帰ってもらって休むことを推奨するようになりました。そのほうが心身ともに幾分リラックスできて体調の悪化を防止しやすくなるからです。